減税は財政政策なのか。
そんな言葉を目にしました。
そこで今日は減税とはなんなのかを少し話したいと思います。
減税が財政政策と言えば、正にその通りです。
減税をする為には予算が必要で、その予算は国債を発行するなりして確保する必要があります。
これは財政政策です。
しかし効果を考えると、そんな所にとどまるものではないのです。
私は、減税はむしろ金融緩和、金融政策の効果が大きいと思っています。
たとえば今年の労働に対する所得税は、来年国に収め、来年の内に使う事になります。
下手をすれば、今年1月の給料から引かれた1万円の税金は、来年の12月に使われる事になり、約2年死に金になるわけです。
しかし減税しその1万円が自由に使えたらどうでしょうか。
2月に使って、その1万円が人から人へと取引に使われたら、それだけの経済効果が生まれます。
10回取引されたら10万円分の経済効果があるのです。
無かった1万円が市場に流通する、正に金融緩和の効果そのものです。
更に国の公共事業などの財政出動と比べたら、その効果は半端なく高いです。
公共事業など国の支出となると、大抵使用先が決まっています。
お金を水に例えたら、雨が東京にだけ降る状態です。
そして東京に降った雨水が、徐々に全国に広がっていくわけです。
その場合、水を得られるのがとても遅い場所(人)もいるでしょう。
或いは得られない人もでてきます。
お金を流通させるにも効率が悪いのです。
更に更に、東京にだけ雨がふれば、水害を引き起こす可能性があります。
たとえば野生の動物にエサを与え続ければ、その動物はそのうち野生ではいきられなくなります。
それと同じで、国からの甘いお金になれてくると、企業競争力がドンドン衰えて、いずれ甘いお金がなくなれば、潰れるしかなくなる可能性さえあるのです。
金融緩和の効果を持ち、効率の良い財政政策であり、その効果も絶大なのが減税なのです。
今、金利はマイナスにまで落ちています。
しかしそれでもデフレ脱却はできていません。
これはもう異常事態です。
何故このような異常事態が起こるかと言えば、それは増税、或いは規制が行き過ぎているからなのです。
税金の量が社会に合っていないのです。
今、財政政策の必要性が訴えられています。
しかしこの異常事態でやってもあまり意味がありません。
むしろ東京に大雨を降らすようなもので、地盤が緩み、水害の危険性もあります。
公共事業は否定しませんよ。
必要な事業もありますし、守るべきものもあります。
ただ今必要なのは、減税であり規制緩和(撤廃)なのです。
何度も言いますが、マイナス金利でインフレにならないような状態は、税額と規制に問題があります。
今は一刻も早く減税し、規制改革(撤廃)をしてほしいですね。