コインチェックで取り扱っている暗号通貨（仮想通貨）ＮＥＭが、何者かによって盗まれたようです。
この話について色々な人の意見を見ていると、ちょっと言いたくなる事がありましたので、少し書きたいと思います。
まず、盗まれたコインチェックも被害者、という意見がチラホラみられます。
確かに盗まれた被害者ではありますよね。
でもですね、業務上過失なわけです。
もちろん日本では盗んだ人を最大限責めるべきですが、おそらくこれは世界の中の事件な訳です。
価値観の違う国では、これは盗まれた方が悪いという事もあるでしょう。
日本では夜中に女性が歩いていても強盗に襲われる事はほぼ無いですが、海外ではあたり前のように襲われる国もあるわけです。
それが常識なんです。
しかも大金を持って、そしてそのお金は沢山の人から仕事上預かっているお金で、それらを見せて歩いていたわけです。
日本ではそんなお花畑も通用するかもしれませんが、海外はそんなに優しくないのです。
今回はやはり経営者の責任もかなりあると思われます。
続いて仮想通貨が悪いのではなく、コインチェックが悪いという話。
これがもし「日本円でネット銀行から盗まれたら、日本円が悪いのか？」と言う人がいます。
これは全く的外れなたとえですね。
日本円は、たとえ盗んだとしても、それが使えるかどうかは微妙です。
国内なら誰の口座に入り、誰がおろしたかとか、すぐにわかります。
そうでなくても、お金には番号が入っており、盗まれたお金だと分かる事も多いですよね。
しかし仮想通貨は、マネーロンダリングにも使われるわけで、通貨に印はないのです。
それがどんな金なのか分からないのですね。
現在ＮＥＭ財団が追跡しているとかって話もありますが、通貨にではなく財布に印を付けて追跡しているだけです。
日本円と仮想通貨、盗んで使うとして、どちらが良いですかね。
日本円はほぼ使えないですが、仮想通貨は盗めば使える可能性が高いのです。
そりゃこれからの時代、データとしてどちらかを盗むなら仮想通貨ですよ。
そういう意味では、やはり仮想通貨が悪いのです。
これから先、セキュリティとかしっかりしてくればいいものになる可能性はありますが、現時点では『仮想通貨が悪い』と言えるのです。
信用や保証という意味でも、どっちも同じだという人がいます。
まあある意味どちらも同じとは言えます。
ただし、一部の通貨は別です。
日本円は日本国家、日本の国民が保証しているわけで、信用度は高いです。
そのお金が有れば、日本人が『モノやサービスと交換しますよ』という約束をしているわけです。
日本人の信用度が、日本円の保証をしているわけですね。
一方仮想通貨は特に決まった人が保証はしておりません。
だから信用はないのです。
でも全く無いわけではなく、そしてこれからドンドン信用度が増す可能性があります。
例えば日本の家電量販店がビットコインで買い物ができるようになっています。
これはつまり、家電と交換しますよという一つの保証ができているわけです。
こういう店舗がドンドン増えれば、仮想通貨の保証もできてくるのです。
ただし、それはあくまで日本円と交換できるという保証があるからです。
それは日本円の保証あっての仮想通貨という事です。
仮想通貨は、各国の通貨によって支えられていると言えるわけです。
今後もしも、『車販売１００万円、１ビットコイン！』なんて完全に切り離して価格が付けられるようになれば、信用も本物になってくるでしょう。
ただ今は、残念ながらそこまでの信用度はないのです。
それは今回のようなセキュリティの問題や、実体が分かりにくい等、まだまだこれからのものだからですね。
法整備も含めてまだまだ足りず、今は仮想通貨は信用できないものと言わざるを得ません。
そして少なくとも日本では、仮想通貨だけになる事はないでしょう。
前に書いた記事の通りです。
個人的には、スイカやナナコなどのプリペイド式カードと、銀行なんかが協力して、自動チャージができるカードの普及が一番いいと思っているのですけれどね。
とにかく、少なくとも今は『仮想通貨はまだまだ駄目』とは思います。
ただし良い所もありますから、今後洗練されて進化してくれれば良いですね。
※※追記※※
意外と盗んだ仮想通貨は使えない事が判明しました。｛汗｝
その辺りではあまり現金との違いはなさそうです。
