私は、かなり早くからITの発展を夢見て、パソコンの勉強をしていました。
当時はまだそんなにパソコンが普及していなくて、プログラミング言語も、フォートランやコボルといった辺りが中心の時代でした。
といっても、当時通っていた学校の先生は、『これからの時代はC言語を教えた方がいいんだけどね』と言っておられたので、そろそろパソコンの時代が来る少し手前といった所だったでしょうか。
Windows95が出てきて、インターネットが普及し始めた頃、私はパソコン熱が少し冷めていました。
とは言っても、パソコンは持っていましたよ。
ただ、Windowsが出てすぐに買うほどではありませんでした。
友達が買って、それでどんな感じなのかを聞いて、それからようやく買いに行った感じです。
買ったPCはNECのPC9821のノートパソコンでした。
それからすぐにパソコン通信やインターネットを始めました。
当時の私にもしもインターネット上で商売をしようと考える友達がいれば、もしかしたらそっちに進んでいたかもしれませんね。
2ちゃんねるのような掲示板の運営、或いは楽天のようなインターネット販売なんかは、そのうち出てくるだろうと思っていたし、自分でもできればやりたいと考えていました。
ただ、私はPCに多少詳しくても、会社を作ったりとか、商売を始める為の知識なんかがまるでなかったので、そちらに進む事はありませんでした。
さて現在は、私の希望していた世界に近い状況になってきました。
まだまだインターネットに求める事はこの程度ではありませんが、だいたい出尽くしてきたかなとも思える所まで来たかと思います。
世間ではITの利用が叫ばれ、何でもできる勢いも感じます。
しかしここにきて、私には逆の感情も生まれてくるようになりました。
このまま何でもITに依存して大丈夫だろうかと。
確かに最初に比べ、今は技術の向上により、障害も大きく減りました。
最初の頃はメールすらまともに届かない事もあったくらいです。
出したメールが3ヶ月後、1年後に届く事だってあったわけです。
それから比べれば、今はとても安定してきたと言えるでしょう。
そして先を考えれば、普通ならもっと安定した世界になると思う人も多いかと思います。
ただ私は2つの理由から、これからは、或いはもう少し先の未来からは、障害なりトラブルが増える方向に向かうのではないかと考えています。
だから何でもかんでもITに依存するのはまずいのではないかと思うわけです。
中国のようにお金の支払いを全てITにして大丈夫なのかと心配しています。
少なくとも、どれだけITが発展したとしても、障害や問題は必ず起こるでしょうから。
その理由として、私は2つ挙げたいと思います。
1つは、技術が発展すると、ある所までは問題や故障なんかは減りますが、途中からは増えるという事です。
例えば単純な昔ながらの洗濯機は、適当な使い方をしていてもそう簡単には壊れません。
しかし最先端技術を駆使した高性能洗濯機は、変に使えば壊れる可能性もありますし、故障する可能性は格段に高くなっています。
技術向上によってトラブルは減りますが、高性能化によってトラブルは増えるのです。
インターネットの利用の複雑化に伴い、必ず致命的な問題が先の未来に発生すると私は考えています。
そしてそれには色々な理由が考えられますが、今の日本で危険なのは、人為的なミスです。
今の日本は既にIT後進国と言われていたりします。
そしてなかなか一流のエンジニアやプログラマーが育ちません。
IT関係の会社は、仕事を中国やインド、韓国へ外注し、出来上がったものをチェックして出荷するだけです。
技術者が育つ環境ではないのです。
このままでは、おそらく近い未来に色々と困る事が起こると予想できます。
だから私は、大切な事をIT依存しない事が必要と考えます。
例えばマイナンバー程度ならもっと色々と活用できるようにしても良いと思っています。
ただし、データは盗まれる事もあるでしょう。
その前提でやる事が必要です。
そして必ずアナログをかます事が大切です。
マイナンバーデータは、必ずバックアップと、そしてそれをプリントアウトなりして、アナログでの保存も必要です。
日本全国1憶2千万人程度のデータなら、そんなに大きくはありません。
キッチリと扱っていく事が大切です。
それさえやっていれば、マイナンバー程度なら問題ないのです。
しかしお金のやり取りを全て電子化するとか、民主主義国家で最も大切な選挙の投票などでIT依存するのはちょっと考えた方が良いと私は思います。
そうですね、最低1週間、できれば1ヶ月使えなくても問題が許容できる範囲で使うべきです。
人と機材さえそろえば、私でも混乱させる事はできますよ。
きっと戦争になれば、IT攻撃で当然何もかもが機能しない状態にだってなり得ます。
その対応を日本がちゃんとやっていればいいですが、やっているようには見えませんね。
だから少なくとも、インターネットが無くてもやっていける時代に戻れるくらいの準備は用意しておく必要があると思います。
他にも、正直この先何があるか分かりませんよ。
太陽フレアの磁気嵐で、色々と問題がでるかもしれません。
どこぞの国は、そういうのを武器に、敵国コンピュータを一網打尽にするような兵器を考えているかもしれません。
コンピュータデータなんて、あっという間になくなる可能性があります。
私はITの発展で便利になる事は望む所ですが、アナログな事が今後大切になってくるのではないかと思っています。
まずは日本のITの在り方の見直し、そして人材育成でしょうね。
それ如何では多少依存もできるかもしれません。
でも必ず、1週間、或いは1ヶ月使えないというような事はあり得ます。
そういうのに対応できる範囲で最大限使っていけたらいいなと思います。