今日は、経済コントロールはできるのかという話です。
結論から言えば『できる』とも言えますし、『できない』とも言えます。
ポイントは3つです。
・『経済を動かす要因は無数にある』
・『人の行動は予想できてもその通りに動くかどうかは分からない』
・『やり方はあるが実行できない事がある』
経済をコントロールするには、経済を動かす要因全てを把握する必要があります。
でもそれは無数にあって、全てを把握する事はできません。
災害や災厄、発明や流行りによっても変わります。
そういう意味では、コントロールはできない事になります。
しかし仮に1年後の未来が分かったとして、それよりも『インフレにする』或いは『デフレにする』という事は可能です。
要因の一つを大きくどちらかに動かせば良い話ですから。
金融緩和はその一つで、これで1年後にあるはずだった未来よりも、インフレにする事は可能なのです。
ただ、人の行動とは予想はできてもその通りに動くとは限りません。
例えば1万年国債を発行し、国民全員に100兆円配れば、ほぼ間違いなくインフレします。
でもこれは絶対ではありません。
そんな事をすれば日本がヤバいと国民全員が判断し、貰った100兆円を宗教団体に寄付し、宗教団体がお金を処分すればどうでしょうか。
ほぼ何も変わらないわけです。
それに簡単に1万年国債とか言いましたが、現実問題そんな事ができるかと言えば無理でしょう。
方法はあっても実行はできないのです。
方法があるという意味ではコントロールできるかもしれませんが、実行が無理ならコントロールできないとも言えるのです。
ちなみに、「インフレが行き過ぎた時にどうすればそれを止められるのか?」という話がありますが、これも方法という意味ではできます。
ロックダウンして人々の行動を制限すればいいのです。
そこまでしなくても、経済活動に制限を加えればいいのです。
コロナ過の緊急事態宣言のように、インフレ緊急事態宣言なんかをするわけですね。
経済は、ある程度コントロールする方法はあります。
ただ、それが実行できるのか、何処までちゃんとコントロールできるのか、上手く行かない可能性もあって、人によってどちらとも言えるものなのです。
アクセルを踏むかブレーキを踏むか、その程度はできますが、その車は故障もするし誤作動もするし、よくわからない車なわけです。
それでも今の世の中では、多少はその操作が必要な世の中だと私は思っています。
何もしないよりはした方が良い経済になる可能性が高いですから。