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2019年5月27日月曜日

幻冬舎から刊行した書籍、百田尚樹氏の日本国紀の感想と評価

百田尚樹氏が書いた日本国紀という本があります。
この本に関して、称賛する人が多数いるとともに、批判する人も少なからずいるようですので、あくまで私読んだ感想ですが、ここに書きたいと思います。

私がこの本を買おうと思った理由は、『これ1冊で日本の歴史の流れが概ね分かる』と思ったからです。
今までもおそらく、日本の歴史を通史で書かれた本というのはあるのでしょう。
しかし最近、ソ連崩壊やらアメリカの公文書開示によって、新たに事実が出てきているわけで、それらを踏まえて最も最新でしっかりとしたものが読みたいと考え、だったらこの『日本国紀』が最適なのではないかと思い買う事にしました。

それで実際に読み始めてみて、正直少し思っていたのとは違いました。
歴史がストーリーとして書かれている本を期待していたからです。
神話の時代や伝説の時代もしっかりとストーリーとして書かれているのを期待していたのですが、この辺りはおそらく何処にでもありそうな感じで書かれていました。
ただまあ考えてみれば、古事記の現代語訳が読みたければそういった本を買えばいいわけで、読み進めていくうちに、徐々に期待通りの本だったという事が分かりました。
書かれている内容は、少し勉強している人なら概ね知っている内容でした。
しかしだからこそそれは事実が書かれているわけで、そしてそれが1冊の本としてまとめられている事が良い訳で、これは一家に1冊あって良い本だと感じました。

時々、百田氏の見解や考えも書かれていて、それは決して私と常に同じものではありませんでしたが、そういう見方、考え方もあるのだと納得させられるものでした。
8割くらい読んだ所で、これはしっかりとした歴史書だと確信しました。

ただ、そこからは少し印象が変わりました。
後半は主観で書かれている所が多く感じました。
或いは意味を取り違える恐れのある書き方がされているのが、私としては少し残念でした。
例えば『言霊主義が駄目だ』というような趣旨の記述がいくつかありました。
日本には『言霊』という文化があります。
それは、例えば悪い事を言えば現実になるのではないかという恐れ、本質はポジティブに物事を考えようとか、人を悪く言ったり批判したりするのは止めようといった意味なのかもしれませんが、悪い意味では言論を抑圧するものとなっていました。
戦争へ向かって突き進んだ時、負ける事を言葉に出して言えず、言霊主義が道を誤らせたといった感じの事が書かれていました。
一つの要因としてそれはあったかもしれません。
しかしもちろん言霊という文化が悪いものというわけではなく、状況によってちゃんと使い分けできなかったのが悪かったわけで、 頭の悪い人が読んだらそこは勘違いしてしまう可能性があります。
この辺り、或いは後半部分は、もう少し丁寧に書いてくださっていたらと思いました。

まあとはいえ、言霊の呪縛というのは、今の国会でもあると思うんですよね。
何か言えばすぐに『差別だ!』とか『配慮が足りない』だとか批判されるわけです。
それでいて『国会で議論しろ!』とか言う人がいるわけですよ。
まともな議論をしようと思ったら、誰かを傷つけるかもしれない事も、あまり声に出して言いたくない事も、言わないといけないんです。
言霊の呪縛というよりは、言論弾圧とか、ちゃんとした議論をさせない為の策略かと思うのですが、現代でも尚国会での自由な議論を邪魔する人達がいるわけで、百田氏が『言霊主義が悪い』と言う意味も分かります。
言えない事があったら、必ずそれだけ道を誤る可能性につながるのですから。

話が少しそれましたが、日本国紀は素晴らしい本だと思います。
後半少し百田氏の思いみたいなものが溢れていましたが、それはそれで一つの見方として間違っておらず、頭に入れておきたい事の1つですから。
そんなわけで、まだ読んでいない方は、是非読まれる事をオススメします。
できれば一家に1冊ですね。
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